最近気に入っているのが、雑誌「HOMME GIRLS」の世界観。
読んで字のごとく、男性のように＿＿＿「男の子」のように装う、というのがコンセプトで、
創設者はあのサクーン・パニクガル。自らのブランドを休止して立ち上げた誌面を飾るのは、
ひじょうにオーセンティックかつベーシックな服たち。かつてNYコレクションを賑わせた彼の華やかな作品の気配はほとんどなくて、でもそれら「ベーシック」が、今、なんだかとても新鮮に映る。
マスキュリンで端正な…というよりは、どこかやんちゃでトムボーイ。シンプルなベーシックウェアを着崩して足元はadidas、というような。
服そのものがあたらしいというよりは、着こなしやその在りかたがあたらしい。「自由さ」があたらしい。さまざまなファッションのジャンルを経験してきたからこその「新鮮」なんだろうな、と改めて思う。

人気俳優が高級化粧品のモデルをつとめる時代になった。あまりの変化にぜったい初めはとまどうけれど、それでも変化を楽しめるようになって、変わっていくことで自分の人生が増え、フクザツな妙味が加わっていくような気がする。もっと変わって、いい味を出していきたいと思う。