2022.01.17
Note For You
PIERRE HARDY(ピエールアルディ)|セレクトショップ RIVERUS リヴァース 新潟
一夜にしてことばの響きが違ってしまうというのは、恋愛したときなどにあることだけれど、それはファッションにもいえることだな、と実感しているここのところ。これまで縁遠かったもの、なんだか好きになれなかったものが、あることをきっかけに俄然好きになったりすることがある。そしてそんなアイテムは、これまで見慣れたもの、好きだったものよりも愛着がうんと深くなったりするからおもしろい。
以前どこかで書いた気もするけれど、個人的に私はバッグそのものが大好きにも関わらず、バッグを「持つ」のが好きじゃない。最低限のものだけをポケットに、手ぶらで、自由な両手で、街に出るのがいい。大きすぎるバッグは洗練の対極だし、小さなバッグはなんだか所帯染みている…とここまで書いてて、呆れるほどに個人的な見解だと思う。そしてこの見解は自分自身に向かってのことだから、他者がどんなバッグを持っていようと全然かまわない。そう、好みの問題だと思っている。
好き、好きじゃない____誰にもあると思う。好きじゃなかったものの素敵さ、素晴らしさ、可愛さ、かっこよさに気づく時の快感はたまらないものがある。ただシンプルに気持ちがいいし、自分の進化や変化に驚き、同時にファッションの醍醐味を痛感するときでもある。食わず嫌いしてた自分を激しく後悔してみつつ、またあたらしいエネルギーも湧いてくる。ほんとに奥深く、ほんとにおもしろいのだ、ファッションってやつは。