「へえ、こんなトートバッグがあるんだ。」というのが、CAHU(カシュ)のコレクションを初めて見たときの感想です。シンプルで、どこか強さも感じさせる構築的なフォルム。素材として使われるPVCファブリックは、気球…あの空飛ぶ気球に使われるものと聞けば、俄然興味が湧いてきます。カラフルで耐久性があり、水拭きやアルコール消毒が可能なところに、時代が映し出されているのもいい。トートバッグと聞いて思い浮かぶ“ナチュラル”や“カジュアル”とは一線を画すCAHU(カシュ)の世界。フレンチメイドならではのセンスがにじむバッグは、デイリーさのなかに在るシックでモードな趣が、なんとも素敵な存在感。じゃあ毎日ざくざく使えるトートバッグとはベツモノなの？と言われると全然そんなことはなくて、毎日使うたびに楽しく裏切られることに。楽しい裏切り＿＿＿期待を良い意味で裏切ってくれるブランドには、期待に「応えてくれる」だけのブランドよりも、より一層の好奇心と愛着が湧いてきます。今回のCAHU(カシュ)はまさにそうで、トートバッグのこれまでとはまったくちがう表現に、身に着けるこちらは楽しく翻弄されてしまうしかないのです。上質な素材をぜいたくに使った流れるようなシルエットのドレスに合わせて、コントラストを楽しんでみて。