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スタッフがお届けする最新ジャーナル
フォーカスアイテム、着こなしのポイント、バイイングトピックスなど、RIVERUSの考えやこだわりをご紹介

2022.03.25

Note For You

DRIES VAN NOTEN(ドリスヴァンノッテン)|セレクトショップ RIVERUS リヴァース 新潟

 

 

物語の始まりは一枚のデニムパンツ。やや明るいブルーで薄手のファブリック、ワイドストレートなシルエットが印象的といえば印象的だけど、ごくシンプルなデザインのもの。良い意味でデニムの「ならでは」感がなく、やわらかくて楽ちん、すごく履きやすかったのでことさらヘビーローテーションな一本だった。
ところがその、なんてことないデニムパンツ。パリのクリスチャン・ルブタンできょろきょろリサーチしていても、ボナパルト通りのラデュレで一心不乱にマカロンを選んでいても、南青山のコムデギャルソンでロンドンからの来客をアテンドしていても。「そのパンツ、どこの?」と、見知らぬ人に聞かれる聞かれる。尋ねてくる人にはファッションピープルもいれば、ごくふつうの、買い物袋を提げた女性もいて、「なんてことない」そのデニムパンツは、ジャンルを超越したさまざまな人の心を捉えたことに本当にびっくりした。
そのなんてことない____いや、なんてことなかったデニムパンツはDRIES VAN NOTEN(ドリスヴァンノッテン)。このブランドをよく知る人はデニムを真っ先に思い浮かべることはないと思うし、それ以外のジャンルの人たちは「私たちには縁のないフシギな服ね。」というのが本当のところだと思う。繰り返しになるけど、デニムに声をかけてきた人々のジャンルは本当にさまざまだった(ちなみに全員外人でした)。シャネルのジャケットにクロコのバーキンのマダムもいたし、鼻ピアスにタトゥーバリバリ、の若者もいた。「ブランド」という垣根をこえて、その製品的魅力だけでたくさんの人を魅了した、ドリスのデニム。超一流のクリエイターの才能がそそがれたリアルな服の底力の凄さに感動すらしてしまった。伝説の一本は古びてしまい、もう着ることはない。写真は今シーズンのニューモデル。ドリスのデニムの魔法、皆様もこの一本からぜひ感じてみて。